雪戯

  • 富山県宇奈月町後立山連峰の前衛である僧ヶ岳に登るつもりだった.
  • 僧ヶ岳は雪形で有名な山である.
  • 標高は対して高くはないが,夏までのこる雪田があり,前僧ヶ岳から僧ヶ岳にかけて高山植物が咲き誇るらしい.
  • 今の時期だとまだ上のほうは雪が残っているだろうが,もう6月だし軽アイゼンくらいで楽勝だろうと踏んでいた.
  • まあ,雪が沢山残っているようだったら,ジャンクションピークから烏帽子岳へ行けばよい,そんな風に気楽に考えていたのが大きな間違いだった.
  • 天気は快晴.
  • 気温は上がり歩き出すとすぐに汗が吹き出た.
  • 思いのほか雪が少なかったのか?下のほうはすでに初夏の様相を呈していた.
  • 1000mを超えてもタニウツギは満開で,ピドニアもちらほら見える.
  • セスジ,ホクリク,そしてマツシタ.
  • (マツシタってこんな時期に取れる虫だったか?)
  • すでに1000m地点でミズキやツシマナナカマドの白い花が咲き乱れる.
  • ホウノキも咲いていた.
  • やっぱり夏だ.
  • 途中から夏山登山道に入って尾根を上がるかどうか迷ったが,とりあえず林道沿いに登って帰りは尾根を下るということにした.
  • もうすぐジャンクションピーク直下の登山道入口というところで,谷から落ちる雪で行く手を阻まれてしまった.
  • まあ、この程度ならトラバースできるだろうと3つほど超えたところで,4つ目の雪渓で悩んでしまった.
  • 別にたいしたものではない.
  • まるで滑り台のように谷底に続いているだけだ.
  • もし,滑ったら単独ではリカバーできない.
  • かなり悩んだあげくそこで引き返すことにした.
  • ピッケルを持ってこればよかったと思っても後の祭りである.
  • 午後になってしまったが,消化不良を補うために,隣の烏帽子山の上り口である嘉例沢森林公園に転じ,急いで登ってきた.
  • ギフチョウがまだ飛んでいたが,すでにボロボロであった.
  • 徹夜明け,往復10時間の運転,7時間の山歩き.
  • 阿呆としかいいようがない.
  • 帰りは松任CCZ温泉(PAに隣接)で塩っ辛い温泉に浸かって汗を流した.
  • 僧ヶ岳のピストンだけだったら250円で入れるという宇奈月の町営温泉に入れたのに.
  • 宇奈月の温泉はまた今度.
  • こんな感じの雪渓を横切っていく.
  • まだまだ続くよどこまでも.
  • これでやめました.もちっとガンバレばよかったかな?
  • キックしてもアイスバーンで靴の先がぜんぜん入らないのだ.
  • 雪の壁.重機が削ってくれた跡.
  • 雪椿でいいのでしょうか?
  • しょぼしょぼきた道を引き返す途中,北アが姿をみせた.